SANKYO(6417)中間決算解説 大幅な自社株買い発表

2023年11月7日、SANKYO(6417)が中間決算を発表し、合わせて発行済み株式総数に対し18.56%となる大幅な自社株買いを発表しました。

決算内容、通期業績見通し、株価指標、配当金の推移、株主優待について解説していきます。

基本情報

SANKYOは、パチンコ、パチスロ機大手の会社です。フィーバー台を開発。店舗設計・内装工事も行っており、フィールズと提携しています。

中間決算

中間決算では、売上高・営業利益は1.5倍に増収増益、修正一株利益も増益であり過去最高を更新しました。2四半期累計でも、売上高・利益ともに増収増益であり、残り半期を残して進捗率は76.4%と非常に好調です。

<決算説明資料のポイント>

・スマート遊技機(玉に一切触れずに遊技できる台)の導入が進み、スマートパチスロ機においては、多くの新規タイトルの発売とともにヒット機種も登場し、稼働向上に大きく貢献していることから、普及が本格化

・パチンコ機においては8月に導入した「フィーバー機動戦士ガンダムSEED」を5万台販売

・新規タイアップ機「フィーバー炎炎ノ消防隊」の販売、2021年12月の発売以降もロングラン稼働を記録している「新世紀エヴァンゲリオン~未来への咆哮~」の再販を重ねるなど、順調に販売台数を伸ばすことができた

・パチスロ機においては、「パチスロ 炎炎ノ消防隊」及びスマートパチスロ機「パチスロ からくりサーカス」が共に1万台を超える販売。導入後のファン人気を獲得し稼働実績を積み上げることができた

・加えて、10月に市場投入を行った「L エヴァンゲリオン~未来への創造~」が当第2四半期に売上計上されたこともあり、スマートパチスロ機を中心に販売台数を伸ばすことができた

通期業績見通し

2024年3月期の通期業績は、売上高は2桁の増収、営業利益・経常利益は増益。最終利益・修正1株利益は減益の見通しです。

<決算説明資料のポイント>

・プレーヤー及び店員が一切遊技球に触れることなく遊技・計数が行えるスマートパチンコ機の導入され、それを契機に稼働状況の回復及び市場の活性化が期待される

・当社グループの次期のパチンコ販売台数は287千台、パチスロ販売台数は90千台を計画

株価指標(11/7現在)

株価は6,000円を超えており値がさ感があります。決算発表に伴い、大規模な自社株買いを発表したことで夜間取引(PTS)では800円程度株価を上げており、すぐには手が出しづらい状況です。

ただし、PERは7倍台と非常に割安であり、ROE・ROA・営業利益率も非常に高く、効率的に収益をあげている優良な企業になります。

9月に業績予想の修正と配当方針の変更に伴う増配を発表しており、今期の年間配当金は従来予想150円→300円に引き上げられており、その結果、配当利回りは5%近い水準まで上昇しています。

配当金

過去10年間の配当金の推移です。

150円で維持されていましたが、2022年3月期に一度減配。その後150円に増配し、2期連続でキープされていました。

9月には配当方針の変更があり、「連結配当性向40%を目安とした業績連動型配当を行うことを基本方針とする。ただし、1株当たりの年間配当金については下限を100円と設定し、安定配当の要素も取り入れる。」としています。

今期は、上記の方針と通期業績予想を踏まえ、前回予想から150円増額し1株当たり300円に修正されました。

また、700億円を上限に、発行済み株式総数に対し18.56%の自社株買いを発表しました。

株主優待

保有株式数に応じて、群馬県高崎市にあるゴルフ場「吉井カントリークラブ」で利用できる優待券を、年2回いただけます。

ポイント

株価は値がさ感があり、直近は手が出しづらい状況です。

しかし、株価指標的には割安感があり、配当利回りも5%近く、大規模な自社株買いなど、株主還元に積極的です。

そのうえ、株主優待制度も導入されているため、中長期で保有したい銘柄です。

以上です!投資の参考になればうれしいです!

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