2023年11月17日にSBIグローバルアセットマネジメント株式会社より、国内株式ファンドではコストが最安クラスである「SBI日本高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型)」が登場しました。
信託報酬は最安クラスで、有名な米国高配当株式ファンド(VYM、HDV、SPYD)にも引けを取りません。
11月時点では、まだ予想配当利回りや構成銘柄は発表されておらず、ファンドの概要のみでしたが、12月1日には続報で、もう少し細かいところまで紹介されていたため解説していきます。
なお、ファンドの特徴や信託報酬などはSBIから最安コストの「日本高配当株式ファンド」が登場!で解説しているので参考にしてください。
運用プロセス
<ポートフォリオ構築における運用プロセス>
➀ 東証に上場する約4,200銘柄を中心に、時価総額1,000億円程度以上の銘柄の中から、流動性や収益性、ROE(株主資本利益率)等の定量指標でスクリーニングを行い、さらに、コーポレートガバナンスや企業としての将来性などの定性分析を加味し、投資対象となる銘柄を絞り込む
② ポートフォリオの配当利回りが市場平均を上回ることを目指し、アクティブ運用に基づく投資判断により銘柄の追加・除外を行う。ポートフォリオ構築時には、等金額投資を基本とする
③ ポートフォリオの配当利回りなど特性値の管理を行いながら、保有する銘柄の株価動向やポートフォリオのパフォーマンス管理を実施し、市場動向などを見ながらポートフォリオ全体の管理を行う
④ 四半期に1回以上の頻度でポートフォリオの継続的な見直しを実施する
<ポイント>
・時価総額が大きく、流動性・収益性・ROE・将来性が高い銘柄
・配当利回りが市場平均を上回っている
・アクティブ運用に基づいて、四半期に1回(3ヵ月に1回)以上、追加・除外を行っていく
モデルポートフォリオ
2023年12月1日時点におけるポートフォリオとして、以下のような銘柄が想定されています。
ファンド設定当初は 30 銘柄を選別する予定ですが、モデルポートフォリオでは、予想配当利回りが4.57%と、市場平均を大きく上回っているほか、予想 PER(株価収益率)は 10.1 倍と、市場平均よりも 3 割以上割安といえる水準です(2023 年 11 月 30 日現在)
市場対比での割安さなどから、シミュレーションにおいて過去 10 年の運用パフォーマンスは年率14.4%の上昇で、TOPIX(配当込み)を年率 5.4%上回る試算結果となっています。
<ポイント>
・構成銘柄は30銘柄の予定
・予想配当利回りは4.57%(11/30現在)
・予想PERは10.1倍であり、市場平均(TOPIX)より3割以上割安(11/30現在)
・過去10年間の運用パフォーマンスは14.4%(シミュレーション)
ポイント
構成銘柄は30銘柄で景気敏感セクターが多いですが、株主還元に積極的であり、株価は堅調に推移している銘柄が多い印象です。
ただし、円安がメリットになる銘柄も多く、2024年以降は今よりも日米の金利差が縮まり円高に動く可能性があるため、円高が企業業績の下押し要因になるかもしれません。その時には当ファンドの基準価格も下がってしまう可能性も出てくるため注意が必要です。
それでもポートフォリオの予想配当利回りは4.57%とかなりの高配当であるため、信託報酬や税金を抑えつつ、中長期的に分配を受け取りながら株価成長も期待していく良いファンドであるのに変わりはありません。新NISAで運用していくのもいいかもしれませんね。
以上です!投資の参考になればうれしいです!
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