東計電算(4746)3Q決算解説 配当増額 株式分割あり

決算解説

2023年11月6日に第3四半期決算を発表した東計電算(4746)について、決算内容、通期業績見通し、株価指標、株主還元、株主優待について解説していきます。

基本情報

東計電算は、独立系の情報処理会社です。ソフト開発を主力に運用やデータ処理なども行っています。

事業別売上比率:情報処理・ソフトウェア開発業務(約92%)、機器販売業務(約5%)、リース等その他の業務(約1%)

第3四半期決算

第3四半期決算では、売上高は増収、利益は前年同期比2桁の増益となり、売上高・営業利益・最終利益・修正1株利益は過去最高を更新しました。営業利益率も前年同期26.1%→27.5%に向上しており、非常に高水準です。

3四半期累計では、売上高・利益ともに増収増益であり、最終利益・修正1株利益は前年同期比2桁の増益となり、進捗率は73.4%となりました。

<決算説明資料のポイント>

・ユーザ企業における情報化投資計画は、業務のIT化、デジタル化への推進に関心が高止まっており、景気の先行きに不透明感があるものの、比較的堅調な水準にある

・情報処理・ソフトウェア開発業務は、ソフトウェア開発業務やシステム運用業務が堅調に推移したことにより増収増益

・機器販売業務は、ソフトウェアの導入や更新に伴うハードウェア販売が一服したものの、設定作業等の収入により収益を確保できたことにより減収増益

・リース等その他の業務は、建設業界向け事務機器レンタル収入、不動産賃貸業務が共に堅調に推移したことにより増収増益となった

通期業績見通し

2023年12月期の通期業績は、売上高・利益ともに増収増益であり、過去最高を更新する見通しです。

<決算説明資料のポイント>

・売上面について、機器販売業務において大口案件の受注が発生したため、売上高を189億7,200万円→196億7,200万円に7億円上方修正

・利益面については、影響が軽微であるため変更なし

株価指標(11/22現在)

株価は1単元が約70万円と値がさ感がありますが、12月末日を基準日に1株→2株に株式分割されるため、2024年1月1日からは1単元が35万円程度まで下がります。

PER・PBRはやや割高水準ですが、ROE・ROA・営業利益率は市場平均と比較し非常に高く、効率的に高い収益をあげている優良企業であるとわかります。

配当金の増額修正がされましたが、直近では株価が上昇したため、配当利回りは3%を下回っていますが、10年以上連続増配を続けているため、中長期で高い利回りを享受できる銘柄です。

株主還元

過去10年間の配当金の推移です。

10年以上連続増配となっており、今期は通期業績の上方修正に伴い、配当金も従来予想190円→210円に20円増額修正されました。

還元方針は「安定的な経営基盤の確保と株主資本比率の向上に努めるとともに、配当につきましても安定した配当の継続を業績に応じて行うことを基本方針」としています。

また、配当は期末一括配当としていますが、今回の配当金についての公表資料には「6月30日を基準日として、中間配当を行うことができる」という文言が掲載されていたため、今後は中間配当が行われ、年2回、配当金がいただけるかもしれません。

株主優待

12月末日を基準日にお米券(2kg相当)がいただけます。

また、12月末日を基準日に株式分割されますが、株式分割後も条件が1単元(100株)以上保有から変更されなかったため、実質的に拡充されたことになります。

ポイント

株価は株式分割により手が出しやすくなり、株価指標的にはやや割高感はあるものの、利益率は高く収益性・成長性の高い企業です。

現在の配当利回りは3%程度であり、株価の上昇により利回りが低下してきいますが、10年以上連続増配を続けているため、中長期でインカム・キャピタルの両取りを狙える銘柄であると思います。

以上です!投資の参考になればうれしいです!

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