心配なし!レーサム(東証:8890)の自己株TOBと公募増資について解説します!

9月19日の引け後、不動産開発・管理・取引を行っているレーサム(東証:8890)が、自己株TOBおよび発行登録(公募増資)を行うことを発表しました!

翌日、9月20日の市場では一時200円を超える下落に見舞われ恐怖を感じた方も多かったかと思います。

ですが、よくよく概要をみてみると心配無用!株式の希薄化は実質的に生じないとのことでした!

その概要について解説していきます!

<過去の記事>レーサム(8890)配当性向引き上げで高配当化!では決算について解説しています。

発行登録(公募増資)の目的

中期経営計画(2023年3月期~2025年3月期)の目標達成に向けて大きく2つの目的があります。

十分な事業資金の確保

 配当方針を変更し株主への利益還元を強化、それと同時に、今後の円滑な事業継続・発展のために必要な内部留保の確保を両立させたい

 利益還元は重要であるため、当初連結配当性向20%としていたが、2024年3月期・2025年3月期は1株当たりの年間配当金の下限を175円とし、連結配当性向40%を目安とする方針としています

流通株式比率の向上

 レーサムは、東証スタンダード市場に上場しており、東証スタンダード市場の上場維持基準の一つに、流通株式比率を25%以上にする必要があります

 現在、レーサムの流通株式比率は21%と上場維持基準を満たしていないため、流通株式比率を向上させる必要があります

自己株TOBの目的

公募増資を行うと、流通株式比率は高くなりますが、分母が増えるため一株当たり利益が減少、つまり株式の希薄化が生じてしまいます。

そこで、レーサムは大株主である台湾のオアシス社と協議し、自己株TOBをすることで、流通株式比率を高めようと考えたようです。

したがって、自己株TOBの目的は、株主還元と内部留保の両立のための公募増資に対する、株式の希薄化の実質的な防止になります!

買付・発行予定株式の概要

自己株TOBについて

公開買い付け期間:2023年9月20~2023年10月18日(20営業日

買い付け価格:1株につき3,161円

買付予定株数:22,841,613,700円(発行済み株式数に対して9.94%

公開買い付けに要する資金:自己資金により充当予定

発行登録(公募増資)について

発行予定日:公開買い付け期間満了後に開催される当社取締役会において、実務上可能な範囲で速やかに実施をすることを検討

発行予定株数:当社株式の希薄化を実質的に防ぐ観点から、最大でも、自己株TOBにより買い付ける予定である当社株式数まで

発行価格:未定

まとめ

通常であれば公募増資によって株式の希薄化が生じるところ、自己株TOBを組み合わせることで東証スタンダード市場の上場維持基準を満たしつつ、事業の発展・株主還元の強化を両立させるための政策であったということでした!

すでにレーサムの株式を購入されている方は、株主価値は大きく下がらないため、心配なく持ち続けても良いと思います!

さらに、これからレーサムの株式を購入しようと考えていた方も、株価が一時的に大きく下がって、配当利回りも5%を超えているため、狙ってみても良いかもしれません!

以上です!投資の参考になれば幸いです!

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