宮地エンジニアリングG(3431)中間決算解説 業績好調

決算解説

2023年11月9日、宮地エンジニアリンググループ(3431)が中間決算を発表しました。

決算内容、通期業績見通し、株価指標、還元方針について解説していきます。

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基本情報

宮地エンジニアリンググループは、宮地鉄工所、宮地建設工業が統合しできた会社で、橋梁・建築ともに施工力に強みを持っています。

中間決算

中間決算では、売上高は増収でしたが、利益は2桁の減益となっています。また、2四半期累計でも、売上高は2桁増収、利益は減益となっています。通期業績は上方修正され、2四半期累計での進捗率は44.1%となりました。

<決算説明資料のポイント>

・主力である道路橋・鉄道橋などの橋梁事業の今年度予想発注規模は、新設関連で2,700億円、保全関連で2,900億円(いずれも当社推定値)とやや減少傾向にあるものの、十分な予算が確保されている

・当第2四半期連結累計期間における総発注量は、契約ベースで33%程度、公告ベースでも55%程度と、遅れ気味ではあるものの昨年度を上回るペースで発注が進められている状況

・受注高については、高速道路の大規模更新工事大型案件などの受注により342億87百万円(前年同期比12.7%増)となり、受注残高も再び1,000億円を超えた

・売上高につきましては、大規模更新工事や大型案件等の工事が順調に進捗したことで、予想を若干上回る316億94百万円(同13.4%増)となった

・損益については、各工事における採算性向上経費削減に努めた結果、期首予想より改善し、営業利益は29億51百万円(同7.3%減)、経常利益は30億89百万円(同6.5%減)となった。純利益についても、政策保有株式縮減に伴う投資有価証券売却益の計上により、期首予想(12億円)を大幅に上回り、17億76百万円(同7.1%減)となった。

通期業績見通し

2024年3月期の通期業績は、売上高・利益はともに2桁増収増益の見通しです。売上高・営業利益・経常利益については過去最高を更新する見通しです。

11月2日には、2四半期累計業績の上方修正が発表されましたが、中間決算では、さらに通期業績の上方修正も発表されました。

売上高は、従来予想690億円→710億円。営業利益は、従来予想66億円→71億円。純利益は、従来予想35億円→36億円にそれぞれ上方修正されました。

<決算説明資料のポイント>

・国土交通省の予算ベースで昨年度と同規模の5兆8,714億円となっているうえに、来年度予算概算要求額ベースでも7兆389億円(今年度比19%増)となっており、今後も堅調に推移していくことが見込まれている

・今年度の予想発注規模は、やや減少傾向にあるものの十分な予算が確保されており、道路整備の促進などにより、同規模の発注が継続していくことを見込む

・事業規模7兆円もの高速道路大規模更新・大規模修繕工事の継続的な発注や、大阪湾岸線西伸部、名神湾岸連絡橋などの高難度ビッグプロジェクトの推進も計画されており、中期的に当社グループが飛躍する事業環境である

・鉄道関連や大空間・特殊建築物においても引き続き施工難易度の高い首都圏ターミナル駅の再開発事業連続立体交差事業都市部の大中規模再開発事業などが数多く計画されており、当社グループの持つ安全・安心な技術力が強みを発揮できる

・手持ち工事が概ね順調に推移していることから売上高が予想よりも増える見込みであり、損益についてもそれに伴う増加に加え、各工事における採算性向上や経費削減活動による効果が予想を上回る見込みであるため、通期業績を上方修正

株価指標(11/16現在)

株価は10月1日に2分割され値がさ感が解消されています。

PERは割安ですが、PBR的には適正水準といえます。

ROE・ROA・営業利益率は市場平均並みであり、収益性はそこまで強いとはいえません。

しかし、配当利回りは5%を超える高配当銘柄です。

株主還元

過去10年間の配当金の推移です。

累進配当となっており、今期は大幅に増加しています。

還元方針は、「当社グループの事業特性から必要な⾃⼰資本として、⾃⼰資本⽐率55%を⽬標とする。中期経営計画の⽬標であるROE10%の達成に向けて、配当性向60%を⽬安として業績に応じた機動的な株主還元を実施し、⾃⼰資本の⽔準を適切にコントロールしていく」としており、基本的に、株主還元は配当をもって行っています。

それに伴い期初予想では、年間180円(株式分割後90円)→年間320円(株式分割後160円)に増額修正されました。

ポイント

通期業績は上方修正され、来年以降もビックプロジェクトが控えているようなので、来年以降も業績は好調に推移するものと思われます。

そんななか、株価は配当方針変更により大幅に上昇しましたが、そこからはレンジを形成しています。

現時点でも配当利回りは5%を超えており、過去10年間は減配なしであるため、来年度以降も配当に期待が持てます。

以上です!投資の参考になればうれしいです!

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