2023年11月14日、三井住友フィナンシャルグループ(8316)が中間決算を発表しました。業績・配当予想の修正もありました。
決算内容、通期業績見通し、株価指標、配当金の推移について解説していきます。
基本情報
三井住友フィナンシャルグループは、国内大手の一角で収益性首位級。傘下に三井住友銀行、SMBC日興証券、カード事業などを展開している会社です。
中間決算
中間決算では、売上高は約40%増収、経常利益は減益でしたが、最終利益・修正1株利益は増益となりました。
2四半期累計では、売上高は50%増収、こちらも経常利益は減益でしたが、最終利益・修正1株利益は増益となっており、進捗率は64.0%と好調です。
<決算説明資料のポイント>
・連結粗利益は、SMBC日興証券の回復や国内外の貸金収益増、決済ビジネスの好調等により各事業部門が堅調に推移(為替影響:+210)
・営業経費は、インフレ影響による経費増や決済ビジネス好調等に伴う売上連動費増により増加
・与信関係費用は、国内のリテール子会社を中心に増加したものの、通期予想対比では想定の範囲内で推移
・国内預金残高、貸出金残高ともに増加
・航空機リースでは、ロシア向け一部機体について保険金710百万米ドルを受領(ロシアが好機を返還しなかったことに対する保険)
・事業ポートフォリオの資本効率改善に向け、米国の貨車リース事業を売却
通期業績見通し
2024年3月期の通期業績は、売上高・営業利益・経常利益は非開示。最終利益・修正1株利益は2桁増益であり、最終利益は過去最高を更新する見通しです。
通期業績は、純利益が期初8,200億円→9,200億円に上方修正されています。
<決算説明資料のポイント>
・事業部門は総じて好調であり、連結業務純益・親会社株主純利益ともに上期過去最高益を更新
・期初は厳しい業務環境を想定していたものの、円安・株高等のマーケット要因もあり、通期目標を上方修正
・業務純益と株式売却益が増益の要因
株価指標(11/15現在)
株価は1単元が70万円以上となり値がさ感があります。
PER、PBRは割安感があり、配当利回りは3.78%と高配当です。
株主還元
過去10年間の配当金の推移です。
株主還元は、「配当を基本に、機動的な自己株取得も実施。配当は、累進的配当方針および配当性向40%を維持し、ボトムライン収益の成長を通じて増配を実現していく。」としています。
今期の通期業績が上方修正されたことで、年間配当を従来予想の270円に引き上げられ、前回予想から20円、前期実績から30円増配されました。
また、中間配当も10円増額され135円となり、9月末時点で保有していた株主にも恩恵があります。
今回、自社株買いも発表され、1,500億円を上限に発行済み株式総数に対して1.9%取得するとしています。
ポイント
今期の業績は非常に好調であり、中間決算では、通期業績の上方修正・増配・自社株買いを発表し、好調な決算であったと思います。
株価は値がさ感があるため株式分割を期待していましたがありませんでした。
しかし、株価指標的には割安感があり、株主還元に積極的であるため、今後も増配・自社株が行われていくことが予想されますので、優良な銘柄であることに変わりありません。
以上です!投資の参考になればうれしいです!
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