ロート製薬(4527)中間決算解説 上方修正・増配も株価下落

決算解説

2023年11月10に発表された、ロート製薬(4527)の中間決算についてです。

決算内容、通期業績見通し、株価指標、配当金の推移、株主優待について解説していきます。

基本情報

ロート製薬は、一般用医薬品の目薬で世界首位の会社です。「肌研」や「メラノCC」などが急成長しスキンケアの柱になっています。アジアなどへ海外進出に積極的です。

中間決算

中間決算では、売上高・利益ともに2桁の増収増益となり、売上高は過去最高を更新しました。
2四半期累計でも、売上高・利益ともに2桁の増収増益であり、進捗率は56.7%高水準で経過しています。

<決算説明資料のポイント>

・売上高は、インバウンド需要に回復の兆しが見られた事に加え、円安の影響もあり大幅増収

・利益面でも増収に加え原価率の改善などにより、すべての利益段階で大幅な増益となった

・国内市場では、「メラノCC」「肌ラボ」「ロートV5」等が好調持続しコロナ禍前を上回る増収。マスク着用習慣により伸び悩んでいたリップクリームも回復傾向であり、大幅な増収増益

・海外市場では、アジア・アメリカ・ヨーロッパのすべての市場で増収増益、特にアメリカでは利益が4倍に成長

通期業績見通し

2024年3月期の通期業績は、売上高・利益ともに増収増益であり、過去最高を更新する見通しです。

売上高は、従来予想から70億円増の2,700億円。営業利益は、15億円増の385億円。純利益は、15億円増の290億円に上方修正されました。それに伴い配当金も3円増額修正されています。

<決算説明資料のポイント>

・各地域とも増収増益を見込む

・日本は下期も主要ブランドが好調を持続予定、インバウンド売上増加を見込む

・広告費予算は日本増額なし。為替の影響で海外が増加

・研究開発費予算は治験費用、人件費等により増加

・円安進行による為替換算の影響大(従来前提1ドル=130円、1ドル=140円に修正)

株価指標(11/14現在)

株価指標的にはやや割高感があります。

ROE・ROA・営業利益率は高く、収益性の高いグロース銘柄です。

配当利回りは1%を下回っており非常に低くなっていますが、増配を続けているため中長期ではいい利回りになっていきます。

配当金

過去10年間の配当金の推移です。

20期連続増配となっており、直近は配当金の伸びも大きくなっています。

今期の従来予想は年間24円となっていましたが、業績の上方修正に伴い増額修正され、年間27円となり、前年比で5円増配となりました。

株主優待

保有株式数、継続保有期間に応じて、自社製品がもらえたり、オンラインで使用できるポイントがいただけます。

ポイント

株価指標的には割高感がありますが、業績は非常に好調であり、通期業績は上方修正され過去最高を更新する見通しです。

それにも関わらず、コンセンサスに届かなかったことを理由に株価は急落し、年初来高値から20%も下落しています。

しかし、配当金は増配され、株主優待もいただける優良な銘柄であることは間違いないので、今が押し目のチャンスかもしれません。

以上です!投資の参考になればうれしいです!

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