オリックス(8591)中間決算解説 進捗率悪く株価は大幅下落

2023年11月1日、総合リース大手のオリックス(8591)が中間決算を発表しました。

決算内容、通期業績見通し、株価指標、配当金、株主優待について解説していきます。

基本情報

オリックスは、総合リース最大手の会社です。保険・信託など金融事業を多角化しており、事業投資や海外も展開しています。

中間決算

中間決算では、売上高は減収、利益は2桁増益となりました。2四半期累計では、売上高は微減収ですが、利益は増益となっています。進捗率は38.8%と不調です。

<決算説明資料のポイント>

・インバウンド増加で不動産とコンセッションが好調、保険も運用収益を伸ばし増益

・環境、輸送機器、海外事業以外、前年同期比で増益

・特に、不動産保険事業で大幅増益

・不動産ではリオープンの進捗により回復、保険事業ではコロナ給付金の負担が減少生命保険料収入の伸びは業界全体を大きく上回る

通期業績見通し

2024年3月期の通期業績は、売上高・営業利益・経常利益は非開示。最終利益・修正一株利益は2桁増益の見通しです。

進捗率は悪かったですが、利益見通しについての変更はありませんでした。

理由としては、①キャピタルゲインが下期中心②米国クレジット動向とリスク抑制③米ドル・ユーロ金利上昇としています。

<決算説明資料のポイント>

・関西国際空港の国際線旅客数は、2019年比で80%まで改善(2023年9月)

・ 航空機リース料(世界平均)とRevPAR(当社施設)は、コロナ前水準を超え、上昇基調を維持

・円金利の上昇は、銀行と保険を中心に、グループの利益を押し上げ

株価指標(11/4現在)

PER、PBR的には割安感があります。

配当利回りは3.57%と高配当であり、累進配当を基本方針としているため、減配リスクは少ないのが特徴です。

配当金

過去10年間の配当金の推移です。

累進配当を掲げており、今期は配当性向33%もしくは1株当たり通期配当金85.60円のいずれか高い方を配当として支払う方針としています。

今期は年間94円が予想されていますが、通期業績が予想に届かないと減額修正する可能性もあるため注意が必要です。

株主優待

ふるさと優待」と「グループ優待」がいただけます。

ふるさと優待」は、オリックスグループの全国各地のお取引先が取り扱う商品を厳選してオリジナルカタログギフトに仕立て、好きな商品を選ぶことができる優待です。

グループ優待」は、株主カードのご提示により、オリックスグループが提供する各種サービスを割引価格で、有効期限内に何度でも利用できます。

非常に人気の優待でしたが、公平な利益還元のあり方という観点から2024年3月をもって株主優待制度が廃止されますので注意してください。

株主優待制度廃止後は、配当等による利益還元に集約するとしています。

ポイント

株価指標的には割安感があります。中間決算時点での進捗率が低く、決算発表の翌日の市場では6%強の下落に見舞われました。

株主優待制度は今期まで続き、その後は配当金や自社株買いなどで利益還元が行われるとされており、もともと株主還元意識の高い企業のため、押し目で購入できると中長期で高い利回りを享受できるかもしれません。

以上です!投資の参考になればうれしいです!

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